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萬翠荘、愚陀仏庵を見る。
萬翠荘は松山藩主の子孫が大正時代に立てたフランス風洋館の別荘。
今は愛媛県の美術館でもあるが、今日は特に美術品の展示は無かった。
しかし、建物だけでくる価値があった。
ドアを開けてびっくり。
ホール一面に赤い絨毯。白い天井と木目の美しい壁。
正面には上から淑女(※「レディー」と読む)が今にも降りてきそうな荘厳な階段が鎮座している。
ドア、手すり、天井にまで細かい金メッキの細工がされ、しばし溜め息。
だが、屋敷を見た最初の感想が、「『月姫』みたい」というしょうもないものであり、二番目に浮かんだのは、「どういう連続密室殺人事件が起こるか」というさらにしょうもないものであったため、自分の業の深さにあきれ果てた。
愚陀仏庵は漱石が松山時代に下宿していた離れを再現したものである。
子規と漱石は一時期この離れで共に生活していたという。
しかし、行ってみた愚陀仏庵では土日恒例の茶会が開かれていてがっかりする。
観光客相手に茶をふるまうのはいいが、これでは明治の文豪の在りし日など到底忍べない。
しかも茶会に参加しない者は家の中に上がることもできないばかりか、さらには漱石の書斎であった2階は非公開だという。
非常にがっかりした。
写真は大正ロマンに酔うコンキチの図。
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面白い話が出来るほど特異な人生も送っておりません。
二十台の男。弱小小説サイトの管理人です。
何かの縁です。どうかよろしく。
ア
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