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自称小説サイト管理人七貴の、書評とだらだらとした日常を送り続けるブログ。
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更新が滞ってもうしわけない。
忙しかったわけではなく、ただ単にゲームに嵌ってぶっ続けでプレイしてただけという話。

さすがに更新しなければと思い、こうして記事を書いているわけだが、ゲームしてたので当然本は読んでないわけで。ネタが無い。

過去に書いて未発表の書評を引っ張り出してみる。しかもサークルの発行している冊子に書いたものなので、手抜きもいいところだ。
……次回からは性根を入れなおします。

戻り川心中戻り川心中
連城 三紀彦

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ミステリ――特に本格と呼ばれる分野において、「人物が書けていない」「現実性の欠如」「殺人を知的ゲームとする倫理性」などがよく批判として挙げられる。

 私自身、納得できる部分もあり、反論しきれない面もある。
 だが、ちょっと待って欲しい。ミステリはこれだからと断定する前に、本作を読んでもらいたい。
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ドグラ・マグラ

日本探偵小説三大奇書の一冊と呼ばれる一冊。
探偵小説作家だった夢野久作が、20年の構想と推敲の果てに、自費出版した著作。
著者はドグラ・マグラの発表の翌年、47歳で早世している。

「ドグラ・マグラ」とは切支丹伴天連の使う幻魔術のことを言う、長崎地方の方言だそうだ。


ドグラ・マグラ (下)ドグラ・マグラ (下)
夢野 久作

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紹介するにあたって、まず、角川文庫の背表紙の言葉を引用しよう。
「――これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる一大奇書。」


以下、ネタばれは無し
八房龍之助の伝奇マンガ『宵闇眩燈草紙』の7巻が発売されました。
シリーズ完結です。

宵闇眩灯草紙 (7)宵闇眩灯草紙 (7)
八房 龍之助

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『宵闇眩燈草紙』は戦前日本っぽい世界を舞台とした、和風ファンタジーマンガの傑作。
闇医者の木下京太郎、古道具屋の女主人麻倉美津里、風来坊の居候の長谷川虎蔵の3人を狂言回しとしたシリーズで、妖奇と幻想の世界を描いている。

7巻前半は6巻から始まった、まれびとのうた編のまとめの話になっている。
日本を離れてアメリカの一都市シホイガンの街を舞台に、虎蔵と宿敵馬呑吐が大暴れというお話。
ハードボイルドな展開と宗教がらみのヤヴァい話題が盛りだくさん。
狂信者とマフィアが抗争するわ、異世界とシホイガンが繋がっちゃって人間が化け物になっちゃうわで、うわー、しっちゃかめっちゃか。
そこに、いつものはったりの利いた妖術道術対決と、薀蓄が詰め込まれて物語はクライマックスへと一気に収束している。

いや、もう至福。

後半は一転して、日本居残り組みのくだらなーい日常短編となっている。
5巻で入ったニューカマー椎名さん(謎の外国人)と京太郎のほのぼのしたやり取りが、うれしい。

最後は椎名さんがらみの事件で一応の〆。
虎蔵の復活には興奮。やっぱヤマ場には虎蔵がいないと締まらない。
4人の物語はずっと続いていくが、それはまた、別の話……という感じで、続きならいくらでもありそうだ。

実のところ、3巻・4巻の「寄群編」から、「まれびとのうた編」と椎名さん絡みの伏線はかなり数張られていて、7巻が最終巻と知った時、全部伏線を回収しきれると、私は思っていなかった。

それでも、大抵の伏線は消化できていたので、安堵すると同時に、八房龍之介の構成力に感服した。

終わってみるとやっぱり何度見返しても面白い。伝奇ネタはコアなものほど面白い。そしてこれはコアもコア。

改めて見ても、やっぱりこれが電撃大王に連載されていたことが信じられない。
電撃大王は昨今のブームに乗って、可愛いヒロインと萌えシチュエーションのマンガがほとんどで、血や肉片が飛び散って、可愛いお嬢さんが泣き叫びながらバサバサ死んでいくようなこのマンガは明らかに浮いていた。

私はこの人のシニカルな考え方とか、いらんほどの情報量が詰め込まれた設定とか、太い線でざくざく描いているのにディティールにこだわりが感じられる、勢いのある絵がすごい好きだっただけに終わるのが非常にさびしい。

まあ、数年したら舞台やキャストを一新してしれっと連載してそうなので、気長に待つことにします。

エロとグロに耐性のある人、妖奇と薀蓄と狂気の世界に魅せられてしまった人、おいでませ。
大神クリアいたしました。
大神(OKAMI)大神(OKAMI)

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公式サイト

プレイヤーが大神(おおかみ)アマテラス(見た目は狼)となって、中つ国の妖怪たちをやっつけ、平和を取り戻すというゲーム。

リアルなグラフィックではなく、あえて日本画風の絵になっている。まるで日本画の世界を歩き回ってるようで、見ていて飽きない。アマテラスがフィールドを走るだけで爽快で、広いマップをひたすらぐるぐる回ってたりもした。
特に、枯れていた世界が息を吹き返す「神降ろし」のシーンはため息が出るほど綺麗で見惚れてしまう。


出演キャラもデフォルメされて、見た目もゆかい。しゃべる音声はほにゃほにゃほにゃと聞き取れない効果音になっているが、それもこの世界の味になっている。


特にアマテラスは激しくキュート。普段のしぐさはおだやかで、イベントのとぼけた顔がまたかわいい。戦闘の連続技のモーションがかっこよく、いかにかっこよく敵を倒すか極めたくなる。

システムはアクションRPG。フィールドの移動や戦闘、イベント、ダンジョンの仕掛けなどでアクションを要求される。難易度設定は無いが、特に難しい場所は無い。イベントなどで失敗してもペナルティはなく、何度も紺ティニューできるし、仕掛けにはヒントやフォローがつくので、アクションゲームが苦手な人でも十分出来ると思う。
(ネットでの評判を見ると、難易度設定が無くて物足りないという意見もあるが、個人としては適切な難易度だと思う。)


私もアクションは得意なほうではないが、それでも攻略を見ずに最後まで解けた。

設定は日本神話をベースにしたもので、日本神話を知っている人なら、ぐっとくるイベントが盛りだくさん。サブイベントにはおなじみの昔話がちょっとひねった解釈で出てきて楽しい。(桃太郎、花咲か爺さん、舌切り雀、南総里見八犬伝 .etc)
最後の盛り上がりは胸を熱くさせるものがある。

プレイ時間は56時間。のんびりやって、隠しアイテムのはぐれ玉を全て集めてこの時間。ミニゲームをコンプリート使用とするともう少し掛かるかもしれません。
クリアだけを目指すなら、30時間ほどでいけそうな気がします。ボリュームも十分かと。


ビジュアル、音楽、設定、ストーリー、システム全てにおいて合格点。
いや、個人的には難癖つけるところは一つもなかった。PS2のゲームで今までで最高だったと断言する。

わんこに癒されたい!ちょっと変わったビジュアルのゲームをしてみたい!和風のRPGがしてみたい!という方、絶対におすすめです。
とりあえず復活。
まだ本調子じゃない。しかし、なんとなく気が向いた。

今だ!更新する気力があるうちにさっさと書評を書いてしまうんだっ!

極限推理コロシアム極限推理コロシアム
矢野 龍王

講談社 2004-04-06
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以下、ネタばれの無い書評。ただし激辛。
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日常:普通の日記で、特にテーマの無いもの。 書評:読んだ本の感想。ミステリー多し。 小説創作:一応ここは創作小説サイトのブログですので。 想うこと:日記よりも堅苦しい話題。 自分のこと:自己紹介文。 ゲーム:おもにコンシュマーゲーム。 その他:分類不能。 旅行:四国旅行紀。
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プロフィール
HN:
七貴
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男性
趣味:
読書 小説執筆
自己紹介:
残念ながら、紹介するほど珍しい人間でもなく、
面白い話が出来るほど特異な人生も送っておりません。

二十台の男。弱小小説サイトの管理人です。

何かの縁です。どうかよろしく。
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書評本一覧
五十音順になっています。 タイトルまたは作者名でブログ検索にかけて下さい。

 アクロイド殺人事件(アガサ・クリスティ)
 生贄を抱く夜(西澤保彦)
 異邦人 fusion(西澤保彦)
 エジプト十字架の謎(エラリー・クイーン)
 江戸川乱歩傑作選(江戸川乱歩)

 解体諸因(西澤保彦)
 彼女が死んだ夜(西澤保彦)
 99%の誘拐(岡嶋二人)
 黄金色の祈り(西澤保彦)
 クビキリサイクル(西尾維新)
 九マイルは遠すぎる(ハリィ・ケメルマン)
 極限推理コロシアム(矢野龍王)
 皇国の守護者(佐藤大輔)

 西城秀樹のおかげです(森奈津子)
 十角館の殺人(綾辻行人)
 小生物語(乙一)
 涼宮ハルヒの憂鬱(谷川流)
 全てがFになる(森博嗣)

 タイム・リープ あしたはきのう(高畑京一郎)  ダブルキャスト(高畑京一郎)
 手紙(東野圭吾)
 天帝妖狐(乙一)
 DDD(1)(奈須きのこ)
 電脳娼婦(森奈津子)
 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(リリー・フランキー)
 独白するユニバーサル横メルカトル(平山夢明)
 ドグラ・マグラ(夢野久作)

 夏の夜会(西澤保彦)

 麦酒の家の冒険(西澤保彦)
 人のセックスを笑うな(山崎ナオコーラ)
 美女と野球(リリー・フランキー)
 病牀六尺(正岡子規)
 富嶽百景(太宰治)
 平面いぬ。(乙一)
 ペンギン革命(筑波さくら)
 坊っちゃん(夏目漱石)

 マリア様がみてる 仮面のアクトレス(今野緒雪)
 マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵(今野緒雪)
 マリア様がみてる クリスクロス(今野緒雪)
 戻り川心中(連城三紀彦)
 名探偵はもういない(霧舎巧)

 宵闇眩燈草紙(八房龍之助)
 妖奇切断譜(貫井徳郎)

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