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祖父母もめっきり足腰が弱くなったなと感じたり、温泉に入ってのんびりすることがよろしくなってきてる自分がいたり。
年月が経つのは矢の如しだ。
宿は、祖父母の知り合いがやっている、小さい保養所に泊まった。
会場花火が食堂から見え、元板前のおやじさんの作る料理は素晴らしい味で、大満足。
風呂が少々狭いのが残念だったが、温泉に入れただけで十分に良かった。
温泉入りながらゆっくり本でもと思っていたのだが、どうにも。
案外と集中できないものです。
江戸川乱歩傑作選 江戸川 乱歩 新潮社 1960-12 売り上げランキング : 113128 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
持っていたのはこれです。
乱歩といえば日本の推理小説界の祖であり、明智小五郎、怪人二十面相が有名。
この本は乱歩の短編から選りすぐりの名編を集めている。
デビュー作、「二銭銅貨」は暗号トリックを用いた作品。荒唐無稽でトリックも荒いが、乱歩の処女作と考えるとなかなか興味深い。
「D坂の殺人事件」は明智の初登場作品となっている。
明智小五郎といえば、何度も映像化されているが、そのイメージはダンディーな洋装のおじさまといった感じだろう。しかし、この初登場時の明智はなんと浴衣姿。このギャップを楽しむのも一興。
そのほか、「赤い部屋」、「人間椅子」、「芋虫」など、乱歩の怪奇趣味、フェティズム、エログロ趣味を代表する作品が手軽に(?)楽しめる(??)短編集となっている。
昔、二十面相と明智の対決に熱くなった人、推理小説は好きだけど、乱歩は敬遠していた人、乱歩の黒い妄想に刺激を求めたい人、そんな人たちにおすすめします。
お盆に入ってちょっと気が抜けてたみたいです。
今は先日買った『ひぐらしのなく頃に解』を始めたとこです。
気が向けばレビューを書くかもしれません。あくまでも“気が向けば”ですが。
さて、今日の書評は西澤保彦『夏の夜会』です。
夏の夜会 西澤 保彦 光文社 2001-09 売り上げランキング : 403108 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
久しぶりに帰った郷里で小学校時代の友人の結婚式に出た主人公。友人達だけの二次会はさながら小さな同窓会だった。
そこでふとしたことから話題になる、30年前に起こった未解決の女性教諭殺人事件……。
ああ、そんなこともあったねと、座は盛り上がるが、各人の話はどこか食い違っている。遠い記憶を手繰り寄せる友人たち。
おぼろげで、不確かで……嘘と勘違いと自己欺瞞に満ち溢れた『記憶』の茂みを掻き分け、主人公たちは事件の真相を蘇えらせる為、夏の夜会が始まる。
出会ったのは高校3年だっただろうか。当時よく覗いていたサイトの管理人さんのプロフィールで紹介されていた一冊でした。
受験勉強中で外に出る程の余裕がない時期でしたので楽しくてしょうがなかったなあ。(人、それを現実逃避と言い)
麦酒の家の冒険 西澤 保彦 講談社 2000-06 売り上げランキング : 153959 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
高原へのドライブの途中迷い込んだ山荘。そこにあったのは冷蔵庫で飲み頃に冷えたヱビスビールのロング缶96本と冷凍庫に凍った13個のジョッキ。
この不可解な"麦酒の家"で一夜を明かすことになったタック、タカチ、ボアン、ウサコたち4人組は、家主には悪いと思いながらも誘惑に勝てず次々とビールを手に取るのだった。ビール片手に、酒の肴がわりに麦酒の家の謎を推理していくうちに、4人はとんでもない真相にたどり着いてしまう……。
ほとんど上記の説明で足りてしまう設定で、全編にわたってひたすらビールを飲みながら冗談半分の推理を披露しては崩しまた思いつき……という繰り返し。
西澤保彦の一つの味である、ディスカッション形式の推理がうまく生きた作品。メインが殺人事件ではないので、シリアスさが無く、話がだれそうに思えますが、突拍子もない仮説と的確な反論がテンポよく提示されるため読者をあきさせない話に仕上がっている。
血の気も凍る殺人だとか、奇想天外のトリックなんてものはないが、推理することの楽しさを思い出させてくれること請け合いです。ラストに明かされる“麦酒の家”の正体には驚かされるだろう。
西澤保彦という作家はアクの強い作品が多いですが、この『麦酒の家の冒険』はミステリとしては変化球でも、西澤作品としては「毒」が少ないので、西澤の長編入門としても、タックシリーズの入門としてもお勧め。
ぜひとも本書を読む時には傍らに良く冷えたビールを一缶用意してください。絶対《おいしく》読めますから。
読了。
妖奇切断譜 | |
貫井 徳郎 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
舞台は明詞(誤字にあらず)時代の東京。時代をわざと“明詞”としているのは、作者なりの時代考証への配慮だろう。
美人と有名な女たちが相次いで殺される事件が起こる。女の身体はバラバラにされどれも稲荷で発見される。しかも、女の身体はかならずどこか持ち去られているのだった。
被害者たちは今様美女三十六歌仙とよばれる美女ばかりを集めた錦絵のモデルだったのである。
元公家の男九条は、旧友の妹が標的になっていることから、この猟奇怪奇の連続殺人事件の捜査を依頼される。
九条は病床に伏せる天才、友人の朱芳(すおう)の助力を得ようとするが、犯行は止まる気配を見せないのだった。
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面白い話が出来るほど特異な人生も送っておりません。
二十台の男。弱小小説サイトの管理人です。
何かの縁です。どうかよろしく。
ア
アクロイド殺人事件(アガサ・クリスティ)
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エジプト十字架の謎(エラリー・クイーン)
江戸川乱歩傑作選(江戸川乱歩)
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ワ