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それは、私が木曜は必ず更新してるからなわけで。
意図的にやったわけではないのだけど、たて列ビンゴ状態の8月に自分で少しあきれた。
木曜に更新している理由は特に無い。
このブログは調子のいいときだけ更新しているので、木曜は調子がいいのだろう。
さて、ここのところ、近々行く予定の長期旅行の計画と準備に追われているため、まるで本も読めてないし、小説も書いていない。
よって、私の本棚から一冊紹介しておくことにする。
クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い 西尾 維新 講談社 2002-02 売り上げランキング : 19103 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ライトノベル界の最先端をひた走っている西尾維新のデビュー作にして、メフィスト賞受賞作『クビキリサイクル』です。
『クビキリサイクル』から続く、戯言遣いシリーズは、2005年の『ネコソギラジカル(上)(中)(下)』をもってすでに終了している。
私が本書を手にしたの。はじわじわとファンを増やしていたブレイク寸前の中期のころで、ぶっちゃけ表紙のtake氏の絵に引かれたのが動機だった。
最初の数ページを読み返して記憶をたどって、当時のことを思い出してみたが、最初の感想は、「えらいものを買ってしまった」といったものだった。
しかも、それは“いい意味で”ではなく、“悪い意味で”だった。
西尾の文体の特徴は、至るところにびっしりと詰められた言葉遊びだ。
その徹底して技法は、読まない人には説明しづらいので、本から数行を抜き出してみよう。
それはきっと、その通りなのだろう。
世界は優秀に厳しい。世界は有能に厳しい。
世界は綺麗に厳しい。世界は機敏に厳しい。
世界は劣悪に優しい。世界は無能に優しい。
世界は汚濁に優しい。世界は愚鈍に優しい。
けれどそれは、そうと理解してしまえば、そうと知ってしまえば、その時点で終わってしまっている、解決も解釈も無い種類の問題だ。始まる前に終わっていて、終わる頃には完成してる、そんな種類の物語なのだろうと思う。
これだけでも、その言葉遊びへの偏狂は分かってもらえると思う。
ここまでいけば、「遊び」と行ってしまうのも憚られる。「言葉紡ぎ」とでも呼べるものと思う。
本書にもいくつものこうした「言葉紡ぎ」が散在し、それはシリーズと押して変わらない。
そして、西尾の作品のもう一つの特徴は、キャラクターの濃さ、設定の膨大さであり、それが尋常ではない。
キャラクターは一般人から天才、超人、貴人、奇人、変人、とにかく多く、すべてに“キャラ立て”がされている。
世界最高の頭脳を持つ7人だとか、絶対味覚をもつ料理人だとか、人類最強の請負人だとか、そんな人たちがごろごろと主人公、いーちゃんの前にでて、そしてあっというまに去っていく。
どいつもこいつも育ちを疑いたくなるような痛い性格と、みょうちきりんな特技をもった人たちばかりだ。ほとんどに個性的というにはぶっとんだハイセンスな名前と姿とセリフが与えられ、その数はシリーズで60人ほどにもなる。
そして、それぞれの人は社会の表や裏で動かすようなとんでもない組織と
繋がりがあり、主人公の知らないところで世界は回っていく。
私は数ページ読んでみてうんざりしてしまった。読みにくい。疲れる。
ぶっちゃけついて行けない。
本書は新書ノベルスサイズで、379ページあり、後にはさらに厚い本があり、上下や上中下に分冊される話もあるのだが、それでも読むのに一番掛かったのがこの『クビキリサイクル』である。2週間ほど開いて閉じてを繰り返したと思う。
それが、徹夜してでも読むようになり、シリーズ最終巻まで付き合うことになるわけだから西尾維新の魔力というべきか。
説明するだけで少々つかれたが、西尾維新の作品とはこういう感じだ。
説明だけで書評までいかなかったが、西尾維新と本書についてはもう少し書きたいことがあるのでまた次回。
すみません。
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